「交通容量」とは何か
交通容量とは、一言で言えば、
その道路が1時間に最大何台の車を通せるか
という数字です。
例えば、ある道路が1時間に1000台まで通せるなら、交通容量は1000台/時です。
つまり、「交通容量=道路の処理能力」です。
交通容量を決める基本の方程式
交通容量の基本は、「1車線あたり、1時間に最大何台の車を通せるか」という物理的な限界値からスタートします。
これを「基本交通容量」と呼び、日本では以下のように設定されています。
- 理想的な1車線の限界: 約2,200台/時間(高速道路など、信号も障害物もない理想的な状態)
しかし、実際の都市の道路は、車線幅が狭かったり、側道に駐車車両がいたり、大型車が混ざっていたりするため、この基本値にさまざまな「補正係数(引き算)」を掛け算して、実際の交通容量を計算します。
実際の交通容量 = 基本交通容量 × 車線数・車線幅の補正 × 大型車混入率の補正 × ...
実務ではかなり細かく計算する
実際の交通容量の計算では、
- 車線数
- 車線幅
- 青信号時間
- 右折車台数
- 大型車割合
- 歩行者量
- 右折専用レーン長
などを全部考慮します。
都市部では道路より交差点が問題
都市部では道路そのものより交差点の方が問題になります。
そして交差点には信号があるので、「青信号の時間」が重要になります。
例えば、1車線で毎時1800台流せる能力があるとします。
しかし信号が
- 青30秒
- 赤30秒
なら、車が動けるのは半分の時間だけです。
すると、実際に流せる台数は1800 × 0.5で900台/時になります。
つまり、道路の能力よりも、青信号の割合で決まりす。
車線数も重要
当然ですが、車線が増えると容量も増えます。
例えば、1車線900台/時なら、2車線1800台/時になります。
ただし、交差点では話が少し複雑です。
右折車が容量を下げる
例えば、直進車と右折車が混在するとします。
右折車は、対向車が切れるまで待つため、動きが遅くなります。
すると後ろの車も止まります。
結果として、交差点全体の処理能力が低下します。
このため、右折専用レーンを作り、直進車を止めないようにしています。
ポケット長も重要
右折専用レーンがあっても、短すぎると問題になります。
例えば、右折レーンに右折車が20台も並ぶと、後ろが本線まではみ出します。
すると、直進車まで止まります。
これも容量低下の原因です。
交差点の交通容量を決める方程式
「交差点の交通容量」を計算する最大の数式は、以下のシンプルな掛け算です。
交差点のある車線の交通容量 = その車線が緑信号のときに流せる最大台数(飽和交通流率)× {(青信号の時間) / (信号の1サイクル時間)}
弥富相生山線で考えると
例えば、昭和高校前交差点や久方交差点で交通量が増えるとします。
そのとき重要なのは、
「道路に何台来るか」 「交差点がその車を処理できるか」
です。
例えば、交通量が毎時600台でも、青信号が短く、右折車が多ければ渋滞します。
逆に、毎時1000台でも、車線数や信号設定に余裕があれば流れます。
まとめ
交通容量とは、
「交差点を含めて1時間に何台さばけるか」という道路ネットワークの処理能力
です。
「道路の幅」ではない、というのがポイントです。
そして都市部では、道路本体よりも、信号交差点の構造や青信号時間が交通容量を決める最大の要因になります。
「弥富相生山線」道路計画では、「昭和高校前交差点や久方交差点が、交通を処理できるのか」という点が重要な論点になります。