2010年3月2日に開催された第2回「相生山緑地の道路建設に係る学術検証委員会」にて、11名の市民から意見が陳述されました。
このページでは、福井氏の意見陳述を抜粋して紹介いたします。
福井氏の意見陳述
福井と申します。私が相生山に来て30年近くになります。
それで、この相生山がすばらしいところで、本当に市民の財産になっているということを実感しております。
この緑地を横切る道路ができるということを聞いたのは10年前になります。
ここ10年間の動き、経緯を、「道路問題」として関わってきました。
その中で、私が本当に必要と実感したことを4点ばかり、資料でまとめておきました。
1つは、半世紀前の計画を実施するにあたり、計画自体の見直しが出来る法の整備が必要であろう。
2つ目に、縦割り行政から脱却し、市民が必要とする情報を提供し、市民が判断する「市民選択権の優先」の確立。
3つ目に、計画の策定段階で市民が関わることのできるシステム・進め方の確立。
4つ目に地球上の75%の人口が都市に集中している。それも地球の面積の2%の面積の中にです。
そういった時代で人間が共生できる環境づくりとその相生山緑地の位置づけが大切でしょう。
そのキーワードとしては、「生き物の命を繋ぐ環境」ということと「緑の遺産の喪失からの自然の再構築」という観点で考えていく必要があるのではないかと思っております。
それでここの10年間の経緯。
1番後ろのページにありますけれども資料として付けさしていただきましたが、行政と市民の経緯を表にまとめさせていただきました。
決定した後に事業認可というのがございます。
それが1993年、関連の動きの欄に書いてございますように、この年というのは、ちょうど生物多様性条約締結、環境基本法制定がされた年です。
これがものすごく社会的に必要な時期となってきたと思います。
時間がありませんので、なかなか説明できませんが、市民の動き、名古屋市の動き、そして後、マスコミに取り上げられた内容から法的な内容がここに記載してあります。
それで、2008年というのが、ようやく生物多様性基本法が制定された年、つい この間です。
それであと、中を見ていただきたいのは、相生山緑地の写真があります。
この 10年間でどのように変わってきたのかということなんですが、右のところ で2009年の6月なんですが、つい昨年ですね、この橋台工事のときに、私実感したのは、このすごい矢板を打つ時、5mほど中に打ち込むのですけども、この地響きはすごいものです。
それで、私が見てて目の前に枯れ木が落ちてきたということもありまして、ここにいる生き物たちですね、タヌキなんか、これでは逃げ出すに決まっています。 そんなことを実感としています。
あと、左の方の列を見ていただきますと幅約 20mの空の帯ができちゃってるのです。
こういうような状態で、乾燥化が非常に懸念されています。
あと、ヒメボタルの鑑賞会が1シーズンで一万名くらいの人が来ているということです。
あと資料をお読みください。
添付資料
道路計画に関する行政と市民の経緯
道路問題が市民に語りかけること
「道路ありき」で進められてきた都市計画道路建設は、市民生活、時代の推移、 環境 の変化等を科学することを怠って行われてきた。
「道路を造ることが仕事」との担当職員の発言が語るように、「環境に配慮した道づくり専門家会」は、道路建設を行うために設置されたものであり、自然・生活環境への影響評価も行っていない。
また、生物 多様性を論じるにはほど遠く、三日間でのホタル生息調査を基にしたデータをよしとするお粗末さである。
ヒメホタルが乱舞するシーズンには1万人以上の市民が相生山緑地を訪れている。
相生山緑地をフィールドにした自然観察会等を楽しむ親子。
生活 に潤いを求める市民の様々な姿は、都市に残された身近な自然がなによりも貴重であることを現している。
生きものにも、人間にも大切な相生山緑地である。
この道路問題に関わり、都市に住まう一市民として以下のことが必要であると考える。
- 半世紀前の計画を実施するに当たり、計画自体の見直しができる法の整備
- 縦割り行政から脱却し、市民が必要とする情報を提供し、市民が判断する「市民の選択権の優先」の確立。
- 計画の策定段階で市民が関わることのできるシステム・進め方の確立。
- 地球上の75%の人口が都市に集中する時代における、自然と共生できる環境づくりとその相生山緑地の位置づけ。 「生きものの命を繋ぐ環境」「緑の遺産の喪失から自然の再構築」
相生山緑地はここ10年でどのように変わったか
福井氏の意見のポイント
この意見陳述においては、行政の不備が3点指摘されています。
- 縦割り行政による弊害
- 計画自体の見直しが出来る法の整備
- 市民参加のシステム
実際に、相生山緑地問題について調べていくと、行政のあり方が大きな障壁となっていることが分かります。
この点について、更に深堀りして、改善策の提案を行う必要があると思います。